戦争を詠む 朝日新聞朝刊朝日歌壇より(毎週日曜日掲載)
朝日歌壇(毎週日曜日朝刊)の入選歌(選者は馬場あき子さん、高野公彦さん、佐佐木幸綱さん、永田和宏さん)より、戦争を詠んだ歌を、わんちゃんが独断で選り抜きを。 ☆⇒共選作 2025 年 5/4 5/11 5/18 5/25 高野公彦選 出征兵士あまた送りしわれなれば万歳は耳まで手を上ぐるのみ(東京都)上田 国博 【評】悲しい歴史に立ち会ったゆえに、まともな万歳が出来ない悲哀。 母さんに抱かれて死んだガザの子よシャツの胸にはキティちゃん見ゆ(神戸市)下山田靖子 佐佐木幸綱選 日本の戦史を死者に語らせる遊就館を訪えば疲れる(東京都)野上 卓 ★遊就館= 遊就館|靖國神社 高野公彦選 「日本人って戦争好きだ。敗けるまでは」年表閉じて孫が呟く(船橋市)清水 渡 永田和宏選 シベリアの父待つ母の舞鶴は地名と知りし五歳の記憶(さいたま市)斎藤 宏遠 何度目の誕生日でも〈ヒトラーと同じ日〉なのだ四月二十日は(近江八幡市)寺下 吉則 川野里子選 ガザの子と目が合い涙みちくれば表面張力でしばし耐えいる(アメリカ)大竹幾久子 【評】簡単に泣いてはならない。画像の向こうの子の苦しみを思えば。 防空壕へ逃げ込む前に子ら集め〈こぎれいな服〉に着せかえた母(松戸市)猪野 富子 【評】〈こぎれいな服〉は万が一を思う母の覚悟だろう。 【番外編】 『赤旗日曜版 』 選者 下村すみよ 断髪に軍服姿で引き揚げて母帰り来し焼け跡の町へ (香川県)稲 孝子 『 朝日新聞 京都短歌 』 選者 永田 淳 来月は廃線となる村の駅父征(ゆ)きし日も桐が咲いてた (宇治)山本明子 今の時季、ウチの庭で満開 アマリリス: ヒガンバナ科